大和ハウス工業(株)は23日、猫と暮らすことをコンセプトとした戸建住宅オープンハウス「猫と暮らすまちなかジーヴォ」(千葉県流山市)の一般公開を開始する。
同社は現在、変化していく”家族のカタチ”に合わせて多様な住まい方を提案する「これからの住まい方プロジェクト」を展開しており、住まい方提案の一つとして、猫と暮らす戸建住宅を開発。エッセイストの石黒 由紀子氏をアドバイザーに迎え、ベネッセコーポレーションが発行する生活総合誌「ねこのきもち」とコラボレーションした。猫の習性や安全面に配慮し、猫を飼うにあたっての飼い主の清掃の手間を軽減するなどの工夫を施しているのが特長。
オープンハウスでは、猫の運動不足や肥満防止、ストレス解消を目的に、立体的に家の中を動き回れるよう1階壁面に階段状の「キャットステップ」を、吹き抜け空間には「キャットウォーク」を設けた。また、適度な紫外線が必要な猫のために、日当たりの良いリビング南側には窓台を設け、日光浴ができるように。網戸には、爪で引っかかれても破れにくいステンレス製の素材を採用し、脱走のリスクも軽減させている。そのほか壁紙や家具での爪とぎを防ぐため「爪とぎ柱」も用意した。
猫の安全面での配慮では、ダイニングからキッチンや洗面室に入れないよう、可動式の間仕切りとして「ライトスルースクリーン」を採用。これにより、日中、留守にする時間の長い共働き世帯であっても、猫にとって安全な空間が確保できるようにした。さらに就寝時には、猫が寝室に入れないようロック機能が付いた「キャットドア」を設置。また、猫が新鮮な水を飲めるよう、リビングには「水飲みスペース」を設けている。
そのほか、清潔を好む猫のために、専用のシャンプー台とトイレスペースも用意。シャンプー台を設置した床部分には防水・撥水処理を施し、トイレスペースはタイル貼りとすることで、飼い主の清掃の手間も軽減している。また、玄関の壁面の一部にはにおいを吸収する室内用壁材タイル「エコカラット」も採用した。
オープンハウスは、つくばエクスプレス・東武鉄道野田線「流山おおたかの森」駅徒歩14分に位置。軽量鉄骨造2階建て、敷地面積176.66平方メートル、延床面積117.95平方メートル、間取り3LDK、販売価格5,750万円(税込み)。
同オープンハウスの仕様を採用した場合の費用は、キャットウォーク等の造作部分が約40万円、キャットドア等、猫仕様への変更が約30万円、合計約70万円。個別に採用することも可能。
22日に実施した内覧会で、アドバイザーの石黒氏は、「猫と飼い主がお互いに無理することなく、心地よくのびのび暮らせる家を目指した。室内飼いの猫が家の中で自由に動けるよう、キャットドアをできるたけたくさん配置し、キャットウォークも行き止まりのない形にしている。一部スケルトンにして肉球が望めるなど、飼い主にうれしい工夫も取り入れている」などと話した。