三井不動産(株)は10日、2024年3月期決算(連結)を発表した。
当期(23年4月1日~24年3月31日)は売上高2兆3,832億8,900万円(前期比5.0%増)、営業利益3,396億9,000万円(同11.2%増)、経常利益2,678億9,000万円(同1.0%増)、当期純利益2,246億4,700万円(同14.0%増)となった。いずれも、過去最高を更新。売上高は12期連続、各利益は2期連続の更新。
賃貸事業の売上高は8,150億200万円(同7.9%増)、営業利益1,678億500万円(同12.0%増)。前期竣工の米国のオフィス「50ハドソンヤード」で収益・利益拡大のほか、既存商業施設の売上伸長、新規施設開業効果等が寄与した。期末の空室率はオフィス・商業施設全体で3.8%(同0.5ポイント低下)、首都圏オフィスは2.2%(同1.6ポイント低下)、地方圏オフィスは3.2%(同0.4ポイント上昇)となった。
分譲事業は売上高6,276億1,100万円(同2.2%減)、営業利益1,319億6,900万円(同9.5%減)。国内住宅分譲は、売上高3,144億円(同16.2%増)、営業利益497億8,800万円(同26.4%増)。マンションの売上戸数3,280戸(同84戸増)。戸建ては売上戸数420戸(同変動なし)だった。期末時点のマンションの契約戸数は4,484戸で、完成在庫は46戸。次期計上予定戸数3,350戸に対する契約達成率は84.4%となった。一方、投資家向け・海外住宅分譲等は前期の物件売却の反動等で、売上高3,132億1,000万円(同15.6%減)、営業利益821億8,100万円(同22.8%減)となり、分譲事業全体も減収減益となった。
マネジメント事業は売上高4,628億5,700万円(同3.8%増)、営業利益662億8,900万円(同4.6%増)となり、過去最高を更新した。プロパティマネジメントは貸し駐車場(リパーク)の稼働率向上などで増収増益。仲介・アセットマネジメント等については、プロジェクトマネジメントフィーの増加等で増収増益となった。
次期は、売上高2兆6,000億円、営業利益3,400億円、事業利益3,700億円、経常利益2,600億円、当期純利益2,350億円を見込む。いずれも過去最高を更新すると見込んでいる。賃貸セグメントは、国内商業施設における売上増や通期稼働の利益寄与等により増益を見込む。分譲セグメントは、都心・高額・大規模な高利益率物件の計上で国内住宅分譲の利益率は過去最高の利益率(22.9%)を見込んでいる。