(財)住宅都市工学研究所(理事長:三澤千代治氏)は10日、「さいたま新都心第8-1A街区整備事業」(さいたま市中央区)への提案コンセプトについて発表した。
同事業は、埼玉県、さいたま市および(独)都市再生機構により開発事業者が公募されているもの。
同財団が提案するコンセプトは「さいたまHanging Garden」。異なる機能が集積・連携する「人と文化を育む空中庭園都市」をめざす。
具体的には、埼玉県の新しいシンボルとなる310mの超高層ビルを提案。最上部に関東周辺の各空港からアクセスできるヘリポートや展望台を設置するほか、埼玉県の医療サービスを向上させる国際高度先進医療センターを導入し、ヘリポートを活用することで医療スタッフおよび患者受け入れの国際的なネットワークをめざす。
また、子育て支援を共通テーマに各施設で展開し、さいたま新都心をはじめ地域と連携。オフィスは地元所縁の企業を中心に誘致し、地域のコンベンション機能を支援するシティホテルが複合するオフィス・ホテル複合ビルの運営も提案する方針。
そのほか、サッカーミュージアムやショッピングホールなどの導入も計画として提案する予定。なお、総事業費は850億円。
発表会の席上、理事長の三澤千代治氏は「地元住民の『シンボリックなものを建ててほしい』という要望から、日本最高層のビルを建てる計画とした。地元の政策課題を実現するため、発展性を見込んだまちづくりを行なっていきたい」と述べた。
なお、同事業の開発事業者応募受付は9月14日より。10月に有識者などの審査委員会による審査を経て、11月に開発事業者選定結果が公表される予定。