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2007/11/15

信頼産業への道を探る!/JRCがパネルディスカッション

「信頼産業への道を探る!」と題したパネルディスカッション。大手、中小の不動産経営者が、各社の営業手法、人材育成手法を語った
「信頼産業への道を探る!」と題したパネルディスカッション。大手、中小の不動産経営者が、各社の営業手法、人材育成手法を語った

 不動産業向け教育・研修事業専門会社、JRC(株)(代表取締役・斉子典夫氏、東京都新宿区)は、14日、同社設立20周年を記念し、ホテルグランパシフィックメリディアン(東京都港区)において、「信頼産業への道を探る!」と題したパネルディスカッションを行なった。

 同パネルディスカッションでは、同社・斉子氏がコーディネーターとなり、(株)ミブコーポレーション代表取締役・三瓶輝夫氏(東京都渋谷区)、(株)アンカー代表取締役・川口貴志氏(群馬県桐生市)、野村不動産アーバンネット(株)専務取締役・米津正五氏(東京都新宿区)、すみしん不動産(株)本社支配人(コンプライアンス推進部)加茂重信氏(東京都中央区)がパネリストとして、各社の営業手法、人材育成手法等を講演。厳しい状況下で生き残り、発展していくための企業としての取り組みを模索した。
 
 ミブコーポレーション・三瓶氏は、「都心の城南エリアで“賃貸からリゾートまで”を理念に、不動産ビジネスのオールラウンダーとなるべく取り組んでいる。以前は業務分野ごとに分業化の体制をとっていたが、さまざまなニーズをもつお客様に一貫して対応することができなかった。現在、業務を統合し、データベースを共有することで、お客様情報の一元化を図っていこうと取り組み中。完了すれば、地域のお客様のニーズに総合的に対応でき、ご満足いただけるサービスを提供できるものと考えている」と、総合不動産業への挑戦を語った。

 アンカー・川口氏は「同じものは2つ創らないをモットーに、デザイナーズアパートメントの企画、および仲介・管理業務をしている。大手企業が地方進出してくるなか、地場業者として生き残るには、まずは知名度アップによる地域でのポジショニングが重要と考え、赤と白のシンプルかつ印象的な看板を管理物件や通勤通学経路などの目立つ所に多数取り付けるなどして、徹底したシンボル戦略を展開してきた。その結果、客の半数以上が看板を見て来店するまでになっている。また、客は、看板が多い会社は情報も多く持っている会社であるというイメージを持つようだ。他業者もエリアに入ってきにくくなっている」と看板戦略の成功談を紹介。

 野村不動産アーバンネット・米津氏は、「2001年4月に野村不動産から分社独立し、“不動産流通業は、不動産情報・サービス業である”をテーマに、お客さまに信頼され、長く喜んでいただくことでナンバーワンブランドを目指している。店舗展開では他社に及ばないので、ネット戦略を重視、『nom.com』に資金を集中投下し情報サービス分野を強化してきた。不動産流通業では、お客様に提供するコンサルタントサービスこそが商品。社内資格制度(YCDI)で社員の業務知識を向上させるとともに、CS戦略にも力を入れ、人材育成を図っている」と語った。

 すみしん不動産・加茂氏は「社長自らがコンプライアンス推進の委員長となって、コンプライアンスをすべてに最優先させている。トラブルはすべて24時間以内に社長まで報告がいくようにし、すべてのトラブルを毎月『事例集』にして公開している。成果主義は短期的な人材育成につながるが、コンプライアンスは長期的な人材育成につながると考え、コンプライアンスと人材育成のコンフュージョンをめざしている」と述べた。

 最後に、斉子氏が、「生き残り発展していくためのポイントは、(1)CSの哲学を徹底して深め、実践すること、(2)コツコツと継続して地域に密着し貢献すること、(3)良質な人材の育成、良質なサービス、良質な商品づくり、である」とまとめた。

 パネルディスカッション終了後、記念パーティが開催され、140名ほどが参加、盛況となった。

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