(財)森記念財団 都市戦略研究所(所長:竹中平蔵氏)は22日、世界の主要都市を対象に、都市の総合力を評価する日本初の都市総合ランキング「Global Power City Index」(GPCI)を発表した。
ランキングは、世界を代表する主要30都市を選定し、都市の力を表す主要な5分野(「経済」「研究・開発」「交流・文化」「居住・環境」「空間・アクセス」)と、さらに現代の都市活動を牽引する4つのグローバルアクター(「経営者」「研究所」「アーティスト」「観光客」)、さらに都市の「生活者」という5つのアクターに基づき、これらのマトリックスから複眼的に都市の総合力を評価したもの。
調査によると、分野別総合ランキングのトップ3はニューヨーク、ロンドン、パリとなった。東京は4位であるが、トップ3とは点差にかなりの開きがある結果となった。
分野別では、東京は、トップ3の都市と比較して「交流・文化」「空間・アクセス」が著しく劣っている。アクター別では、「生活者」では他都市に比肩する評価を得られているが、その他のアクターからの評価は低く、特に「経営者」と「観光客」ではトップ3都市から大きく引き離されている。
また、東京はアジアの他の主要経済都市と比較して、「研究・開発」の分野は極めて優位性があるが、「居住・環境」や「空間・アクセス」では特に優位性があるわけではなく、また、アクターでは「研究者」からの評価は高いものの、「経営者」や「観光客」にとっての評価はアジアの中でも低い結果となった。