三鬼商事(株)は12日、2008年11月末時点の大阪のオフィスビル市況を発表した。
大阪ビジネス地区の空室率は、平均で6.48%(前月比0.46ポイント上昇)、既存ビルで6.26%(同0.35ポイント上昇)、新築ビルで20.81%(同6.98ポイント上昇)。11月はエリアを問わず、既存ビルの空室面積が増加したほか、新築ビルの募集面積も増えたことから、前回調査から1ヵ月の間に、大阪ビジネス地区全体で空室面積が約9,500坪増加した。
エリア別では、船場地区と新大阪地区において、既存ビルに解約予告や館内縮小の動きが見られたことや、新築ビルの募集面積が増加したことにより、船場地区の平均空室率は9.21%(同1.03ポイント上昇)、新大阪地区は10.52%(同1.33ポイント上昇)と、空室率の上昇が目立った。
一方、南森町地区や心斎橋・難波地区では移転の動きが少なく、空室面積は小幅に増加したにとどまった。
梅田地区や淀屋橋・本町地区では、館内縮小などの動きにより既存ビルの空室面積が増加、平均空室率も5.60%(同1.62ポイント上昇)に上がった。なお、同地区では、09年の新規供給量が延床面積約3万6,000坪(08年は約2万8,000坪)となり、供給棟数も10棟に増加するため、その募集動向が早くから注目されていると、同社は指摘している。