(株)ブルースタジオは12日、「MUJI studio」(東京都港区)にて記者会見を開催、今後、学生有志と共同で手がける「木造賃貸アパート再生ワークショップ」の概要について公表した。
同ワークショップは、1960年代から70年代にかけ、都市部に大量供給された木造2階建ての賃貸住宅の再生を通じて、都市における住宅や地域、周辺環境のあり方や、そこに住まう人々との関係性等を見直すもの。
大学生有志を中心に、同社がファシリテーターを、学生向けSNSを手がけるU-Brainsとイベントデザイン会社grouning Labがコーディネーターを務める。
同ワークショップのテーマは「つながり」。
具体的には、学生が対象となる物件の周辺地域について検証、地域の潜在価値を再発見したうえで、地域特性に合った賃貸住宅再生のストーリーを考案。共同体が生活する場として賃貸住宅オーナーへのプレゼンテーションを実施するほか、再生した木賃アパートに、提案した学生自らが入居する。
なお、ワークショップの参加者はブログ上でも地域やまちの潜在価値について報告しあうほか、ワークショップそのものもアーカイブ化していく考え。
ファシリテーターを担うブルースタジオの大島芳彦氏は、「現在、高度経済成長期に大量供給された木造賃貸アパートは、築年数が経過し、空室率の上昇やスラム化が問題視されている。しかし、こうした建物もかつては当時の若者たちの生活の基盤であった。ワークショップを通じて、今一度、都市や地域における賃貸住宅のあり方やそこに住まう人々との関係性を考えるとともに、こうした住宅を同じ価値観を共有した人々共同体の住まいとして再生できれば。また再生を通じて、その地域の人々やオーナーとの“つながり”を再構築していきたい」とあいさつした。
今後、協力してもらえるオーナーを募集しつつ、月に1回程度、ワークショップを開催するほか、フィールドワークも適宜実施する。
2010年1月頃の入居開始をめざす。