(株)住信基礎研究所は25日、不動産私募ファンドに関する実態調査結果を発表した。
同調査は2003年より行なっているもので、今回で8回目。175社にアンケートを送付し、67社から回答を得た。有効回答率は38.3%。
それによると、09年6月末時点の私募ファンドの市場規模は14.1兆円。前回調査の08年12月末時点の運用資産額13.9兆円から半年で2,570億円の増加となった。
なお、グローバルファンドの国内不動産運用資産額を含めると、17.2兆円となり、前回調査から1.4兆円増加した。
なお、09年1月~6月に組成されたファンドのLTV(不動産取得額に対する借入額割合)は平均で58.6%。08年7月調査の65.1%と比較しても、低下傾向が明らかになっている。
デット資金の調達状況は、「さらに厳しくなった」が24%。過半数は「変化なし」と回答している一方、「多少改善した」が21%、「改善した」が3%と、前回09年1月調査で「かなり厳しく」と「厳しく」が90%を占めたのに比べ、回復の兆しが見て取れる結果となった。
また、エクイティ資金調達状況について、エクイティ投資家の投資意欲が「高まってきている」が09年1月調査の2%から20%増加。逆に「低くなっている」との回答が83%から34%に大幅に減少していることから、エクイティ資金調達環境が改善していることが示された。
同調査の詳細は同社ホームページを参照のこと。