名橋「日本橋」保存会、日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会および三井不動産(株)は、約17mにわたる「熈代勝覧(きだいしょうらん)」の複製絵巻を、東京メトロ「三越前」駅地下コンコース壁面に設置、30日に除幕式を開催した。
「熈代勝覧」絵巻とは、1805年頃の日本橋から今川橋までの大通り(現在の中央通り)を東側から俯瞰し、江戸時代の町人文化を克明に描いた貴重な絵巻物(作者不明)で、原画はベルリン国立アジア美術館に所蔵されているもの。
冒頭、主催者挨拶で、名橋「日本橋」保存会会長・中村胤夫氏は「日本橋の歴史、文化を発信することで、一人でも多くの方にご覧いただき、今昔を比較してまちの魅力を実感していただきたい」と述べた。
来賓者挨拶では、ドイツ大使館大使・フォルカー・シュタンシェル氏が「日本橋は住民はもちろん、外国人にとっても、歩くだけで心地いいまち。200年前の景観を日本でも紹介できることを心からうれしく思い、関係者一同に感謝します」と語ったほか、東京都副知事・佐藤 広氏、中央区区民部長・小池正男氏、国土交通省枝監・甲村謙友氏、一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所理事長(前・日本銀行総裁、名橋「日本橋」保存会顧問)・福井俊彦氏が祝辞を述べた。
主催・来賓者ほか、三井不動産代表取締役社長・岩沙弘道氏らが参列のもと、除幕式を実施後、東京都江戸東京博物館館長・竹内 誠氏が「熈代勝覧」について解説した。