不動産ニュース / リフォーム

2013/3/25

東京・練馬の築36年の木造賃貸アパートを再生/木賃デベロップメント

1DKの室内。梁や柱はあえて見せることで木造ならではの味わいにしている
1DKの室内。梁や柱はあえて見せることで木造ならではの味わいにしている
一新したバススペースはシンプルに仕上げた
一新したバススペースはシンプルに仕上げた
「サクラ・アパートメント」外観。2階住宅は6戸中5戸が18年空室状態だった
「サクラ・アパートメント」外観。2階住宅は6戸中5戸が18年空室状態だった

 木賃デベロップメントは22日、同グループがリノベーションした築36年の木造賃貸アパート「サクラ・アパートメント」(東京都練馬区、総戸数4戸)の竣工に伴い、報道陣に公開した。

 木賃デベロップメントは、不動産会社の(株)あゆみリアルティーサービス、建築会社の(有)スタジオA建築設計事務所、施工会社の(株)ルーヴィスによる、空室が続く木造賃貸アパートをリノベーションによって再生させるプロジェクト。対象物件を同グループが借り上げ、リノベーション費用もグループが全額出資。竣工後の運営により、それらの費用を賃料から回収するスキームにより、オーナーは初期費用ゼロでリノベーションでき、改修費や管理費を除いた手数料を毎月受け取れる。

 「サクラ・アパートメント」は、西武有楽町線「新桜台駅」徒歩1分に位置する、木造2階建て、1階が店舗、2階が住宅の下駄履きアパート。リノベーションしたのは2階住宅部分(従前6戸)。両角部屋側からそれぞれ2戸をつなげ、1DKの部屋に変更。中心部分のワンルームは、押し入れを取り去り、広さを確保した。
 室内は、天井を抜き柱や梁を見せることで、広さと味わいある空間を表現。床材は無垢のヘリンボーン貼り、1DKの部屋では間仕切り壁にアーチ状の開口部を設け、やわらかさを出した。水回りも一新。居室スペース確保のため、バスルームはシャワーのみとしている。床材貼りなど一部施工を一般人が参加するワークショップ形式で行なった。

 専有面積は20.45~28.95平方メートル、賃料は6万6,000円~7万9,000円。ターゲットは20~30歳代の社会人。23日開催の物件見学会には、約50名が来場。3戸中2戸に、それぞれ20歳代後半の会社員男性から申し込みが入ったという。

 あゆみリアルティーサービス代表取締役の田中 歩氏は「今後も立地や躯体など条件は良いものの空室となっている賃貸物件を再生させることで、まちにとって愛着のある場所へと転換させていきたい」と抱負を話した。

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