川崎市中原区を中心に賃貸物件約200戸を管理する(株)原マネージメント(代表取締役:原 正人氏)は20日、賃貸住宅・分譲住宅の複合開発「GATE SQUARE小杉陣屋町」(川崎市中原区)を報道陣に公開した。
同プロジェクトは、東急東横線「新丸子」駅徒歩8分、同線「武蔵小杉」駅徒歩11分に立地。約2,000坪の開発地は、400年にわたる歴史を持つ地主「原家」本宅の敷地で、その北側約900坪を三井不動産レジデンシャル(株)に売却。開発資金の一部に充てるとともに、同社と共同で賃貸・分譲の複合開発を行なう。
原マネージメントは、賃貸住宅「THE KAHALA 小杉陣屋町 PRIVATE RESIDENCES」(地上5階建て、総戸数72戸)を、三井不動産レジデンシャルは分譲マンション「THE RESIDENCE 小杉陣屋町」(地上5階建て、総戸数66戸)をそれぞれ開発。同時に、「GATE SQUARE」としてまち並みの統一を図る。施工は、どちらも(株)竹中工務店。
原家の正門と既存樹、庭石、蔵などを再活用し、お社も移設。歴史を承継し、地域コミュニティの場とする「陣屋門プラザ」として再生。敷地中央部も、既存樹を活かした約900平方メートルのガーデンとする。原家と小杉エリアの歴史を展示するギャラリーも賃貸建物内に設置。敷地周囲も、既存樹などで緑化した歩道状敷地とし、周辺住民の利便性を向上させる。建物外観も、深い軒や庇といった原家屋敷の意匠を取り入れている。
賃貸・分譲で極端な仕様差を付けず、ライフスタイルに合わせクオリティの高い永住型住宅を選択できるようにする。また、収穫祭や講演会といったイベントを敷地内で展開。分譲・賃貸ユーザー同士、住民と地域とのコミュニティを活性化する。
「THE KAHALA 小杉陣屋町 PRIVATE RESIDENCES」は、川崎市建築物環境配慮制度「CASBEE川崎」で「Aランク」を取得。Low-Eエコガラス、太陽光発電による共用部電力の供給、電気自動車充電設備などの環境対応を行なっている。住戸は、1K~3LDK、専有面積42~93平方メートル。賃料は、周辺相場の約1割増しとなる、月額15万3,000~33万3,000円。年明けからのプロモーションで12戸が契約済み。3月中旬入居開始。一方、「THE RESIDENCE 小杉陣屋町」は、3LDK、専有面積78~93平方メートルの永住型プラン。7月の竣工と同時に棟内モデルルームをオープン。販売を開始する。販売価格は未定。
20日会見した原マネージメントの原 正人社長は「先代から受け継いだ土地をそのまま残すのではなく、私の考えを具現化した建物やその精神として次代に継承したかった。永住型のレジデンスとして、このまちを愛する人たちに永く住んでいただきたい」と抱負を語った。
また、三井不動産レジデンシャル横浜支店開発室主査の井橋朋子氏は「400年の歴史を持つ土地を大切にしていきたいという原さんの考えに共感した。『残しながら甦らせながら作っていく』という三井不動産グループの開発コンセプトにまさに合致したプロジェクト。永住するにふさわしいクオリティと、駅前のタワーマンションとは一味違う魅力を伝えたい」と語った。