京成電鉄(株)は、ロイヤルホールディングス(株)(RHD)と合弁会社を設立し、2018年度を目途に宿泊主体型ホテルの運営事業を開始する。
設立する合弁会社の商号は「ケイ・アンド・アール・ホテルデベロップメント(株)」」(千葉県市川市)。資本金1億円。設立は17年3月。出資比率は京成電鉄51%、RHD49%。代表は京成電鉄より派遣される予定。
合弁会社によるホテル名は、「京成リッチモンドホテル(地名等)」とし、初弾として、「(仮称)京成リッチモンドホテル東京門前仲町」(東京都江東区、客室数123室)を18年度に開業する予定。第2号以降は未定だが、首都圏を中心に年1ホテルを目途に展開していく計画。運営は、RHDの子会社でリッチモンドホテルを運営するアールエヌティーホテルズ(株)(RNT)が受託する。
京成電鉄は、京成ホテルミラマーレ(千葉市中央区)など宴会場などを備えた総合型ホテルを3ヵ所で運営。また、建物をRNTに賃貸し、同社が宿泊主体型ホテルの「リッチモンドホテル成田」「同浅草」「同プレミア東京押上」として運営してきたほか、共同でリッチモンドホテル宿泊と京成電鉄の鉄道乗車のパッケージ商品を開発・販売してきた。
今回の合弁は、RHDグループの持つホテル運営等のノウハウを生かし、会員70万人・41ホテルを擁するRHDグループのネットワークと運営ノウハウを生かし、宿泊主体型ホテルという新たな収益基盤を確立するのが狙い。一方のRHDグループも、京成電鉄が持つ成田空港アクセスなどの運輸インフラ、開発用地・物件取得に関わる不動産業ノウハウを生かし、インバウンド需要の取り込み、競争力を有する付加価値の高い商品提供と収益性向上を見込む。
30日に開催した会見で、京成電鉄常務取締役の加藤雅哉氏は「昨今の需要状況から宿泊主体型ホテル事業への参入には強い関心を持っていた。この分野で高い評価、実績を持っているRHDと合弁会社を設立することで、20年以降も勝ち残り、ブランド力が拡大していくようなホテル運営を目指す」と抱負を述べた。