新年度を迎えた4月1日、不動産各社が新入社員を迎え、入社式を執り行なった。
各社入社式での社長挨拶の要旨は、以下の通り(順不同、敬称略)。4月1日のニュースも参照。
■東急グループ代表(東京急行電鉄(株)取締役社長) 野本弘文氏
■東急リバブル(株)代表取締役社長 榊 真二氏
■東京建物不動産販売(株)代表取締役社長執行役員 種橋牧夫氏
■ミサワホーム(株)代表取締役社長執行役員 竹中宣雄氏
■(株)アキュラホーム 代表取締役社長 宮沢俊哉氏
■東急グループ(東京急行電鉄(株)、東急不動産(株)、など51社)代表(東京急行電鉄(株)取締役社長)野本弘文氏
※東急グループでは首都圏の会社を中心に合同で入社式を開催している。
【東急グループの一員として認識すべき「安心」と「信頼」】
東急グループは、交通事業をはじめ不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート業など、お客様の生活に密着した幅広い分野で事業を展開しています。
東急グループは様々な事業を行っており、皆さんのビジネスパーソンとしての夢をかなえる土壌は十分にあります。しかし、「夢」や「願望」は誰でも持つことは出来ますが、強い「志」を持って、自ら考え行動していかなければ決して「夢の実現」はありません。皆さんのチャレンジを大いに歓迎すると同時に、皆さんの「夢の実現」が、東急グループそして世の中の発展に貢献することを強く望みます。
昨日オープンした東急プラザ銀座は、用地取得から足掛け9年の歳月をかけ、その間リーマンショックや東日本大震災など数々の困難を克服し、銀座に東急グループの旗艦店をという夢を実現させました。ここに至るまでには、担当者は大変な苦労があったと思いますが、夢の実現のため情熱と忍耐、そして何よりもやり遂げようとする強い志を持って、事に当たった結果であると思います。
また、昨年7月にグランドオープンした二子玉川ライズの開発においては、実に33年もの長きに亘って、多くのグループ社員が係わって夢を実現させてきました。今では20社を超えるグループ会社の社員が、二子玉川ライズで働き、新たな目標に向かって頑張っています。
渋谷でも、長年に亘ってグループを挙げて再開発事業に取り組んでいますが、現計画の全体的な完成は、まだ10年も先のこととなります。
街づくりをはじめ、事業は継続することが何よりも大事です。継続させるためには、しっかりと利益を上げ、必要な投資を続けていかねばなりません。
皆さんは、それぞれの会社でいろいろな仕事に就くと思いますが、言われたままやるのではなく、「何のためにその仕事をやるのか」、「何故そうしなければならないのか」、仕事の目的を是非考えてください。すべて自分を試し、鍛えてくれる機会になると思います。
仕事の目的が分かれば、それを達成する手段は幾通りも考えられます。どうすれば効率が上がるか、どうすればより面白くなるか、考えながら仕事を進めてください。
10年後、グループの拠点である渋谷の再開発が完成します。その頃、皆さんが、会社にそして世の中に役立つ仕事をしている事を期待しています。
皆さん、入社おめでとうございます。今皆さんは、不安と期待の入り交じった心境だと思います。良い意味での緊張感はぜひ持ち続けてほしいのですが、あまり緊張しすぎず、まずは東急リバブルという会社の雰囲気に慣れていただきたいと思います。
私から皆さんにお願いしたいことは、何事も受け身で取り組まないでいただきたいということです。今日から社会人生活が始まりますが、受け身だけの人生というのはとてもつまらないものです。ぜひ、自ら考え主体的に行動しながら、自分が新たな価値を創っていくのだという強い気持ちを持って仕事に臨んでいただきたい。
今の日本の産業界は競争の厳しい世界です。不動産業界も例外ではありません。さらに今後、人口減少や少子高齢化といった構造変化が加速度的に進んでいきます。こうした変化の時代に重要なことは、その変化のスピード以上に会社を進化させていくことです。新入社員の皆さんは、若さと柔軟性という大きな武器・ポテンシャルを持っています。ただ、仕事というものは一人ではできません。組織の中で互いに助け助けられ、協力し合いながら価値は創られていきます。受け身では周りの協力は得られません。ぜひ、自ら積極的に動いて先輩や同僚とのコミュニケーションを深め、周りのサポートを引き出しながら成長していただきたいと思います。
また、仕事をするということは、結果を出すということです。良いアウトプットのためには質の高いインプットが必要です。仕事はもちろん、それ以外のことにも貪欲に興味を持って自分の中に取り入れていってほしいと思います。
当社の仕事は、人々の生活に大きな比重を占める不動産に関わる仕事です。ぜひ、その大切な資産に関与するのだという強い責任感、お客様に喜ばれ社会に貢献する仕事を行っているという自負とプライドを持って仕事に臨んでください。また、当社は今、「お客様評価」「生産性」「働きやすさ」の3つの業界No.1を目指した取り組みを行っています。すでに業界トップレベルに達している項目もありますが、まだまだやるべきことはたくさんあります。3つの観点におけるNo.1の地位をしっかりとつかみ取り、それをさらに進化させていきたい。そして、社員が誇れる会社、東急リバブルは良い会社だね、良い社員がいるねと言われる会社を一緒につくっていきたいと思います。
ここ数年、当社の業績は向上し、業界内のシェアも高まってきています。この勢いのあるタイミングで皆さんは入社されました。東急リバブルは不動産流通業界の中でも多様なメニューを持った会社ですが、今後、不動産仲介以外の分野もさらに伸ばしていきたいと考えています。新しい分野へのチャレンジも続けていきます。皆さんの仕事のフィールドはこれからどんどん大きくなっていくでしょう。皆さんの活躍を楽しみにしています。
■東京建物不動産販売(株)代表取締役社長執行役員 種橋牧夫氏
新入社員の皆さん入社おめでとうございます。
社会人のスタートを切った皆さんは、例えてみると取れたてのブドウの様なもので、これから樽に入り熟成していきます。これから、価値観や立場や年齢等が違う様々な人と付き合うことになり、相手の立場に立って考えることが従来以上に必要になることで、より人間の心理という物が分かってくる事になるでしょう。それは人間としての熟成であり、この熟成するというプロセスは、これまでの人生では感じてきたことのないような経験となることでしょう。
また、ブドウの実は増やしていくことが出来る物です。今見えている部分は氷山の一角であり、気付いていない潜在能力がまだまだあるということです。社会に出て様々な人と接しチャレンジをすることで、気付いていなかった能力を次々と顕在化させ開花させる人生にしていただきたい。社会に出ることは、すなわち、新しい自分を発見出来る旅に出られるということです。
当社は、衣食住の「住」に関わる仕事をしており、「住」は人間には必要不可欠な要素で未来永劫不必要になることはないものです。しかし「住」は必要不可欠ではありますが、社会の変化に伴い、お客様のニーズは常に変化しより高いレベルのサービスを求められます。当社は昨年の事業再編により、東京建物グループのCRE戦略支援の窓口機能を担うこととなりました。グループの持つ全ての機能や不動産情報等を使い、他とは一味違った付加価値を加えたサービス提供を行っていく会社となりました。 皆さんにはぜひその担い手として活躍していただきたいと思います。
最後に社会人としてはなむけの言葉を3つ申し上げたいと思います。
1つめは目標を立て、人生の目的を考えてほしいということ。2つめは他人の立場に立って考えてほしいということ。3つめは自己変革を遂げる、すなわち、事実を把握し、都度自分で考え変えて行ってほしいということです。
この3つを実践し、皆さん自身の成長に繋がるように励んでいただきたいと思います。
新入社員の皆さま、ご入社おめでとうございます。
本日、ミサワホーム㈱で57名、グループ全体では195名が入社されました。
ミサワホームは社会環境の大きな変化に対応すべく、昨年10月に首都圏の販売会社4社と、本日付で東海圏の販売会社1社と統合するなど、創立以来採用してきたディーラー制度から直販体制に移行しています。みなさんは直販体制を採用してから初めての新入社員ということになります。
これからの日本は人口減や少子高齢化によってマーケットが大きく変わっていきます。それに伴って技術革新が想像を超える変化をもたらし、家族のあり方、街や住宅のあり方も変わります。また、人口減や少子高齢化によってマーケットも変わっていきます。
ミサワホームが設立された昭和42年の新設住宅着工戸数は99万戸でした。それが6年後の昭和48年には190万戸まで急拡大しました。一方、今後の新設住宅着工戸数はこの逆で、急速に減少していくと予測されています。人口減や少子高齢化によるマーケットの縮小に伴い、どんな会社であっても現在の事業だけを続けていたのでは立ち行かなくなります。
先日、今後10年間の住宅政策の基本方針や目標を定める「住生活基本計画」が閣議決定されました。国は今後、リフォームや中古住宅流通といったストック市場を拡大しようとしています。当社グループも今まで手掛けていなかった事業に取り組んでいく必要があります。皆さんは与えられた仕事だけでなく、世の中の動きに関心を持ち、どうすれば新しい事業を創っていけるかを考えてください。
最後に、人脈を大切にしていただきたいと思います。皆さんが5年、10年と仕事をしていく中で、時折、新聞の人事欄を見る機会を作ってください。その中に知っている方が何人いるか。それがどの程度人脈を構築できたかの目安になると思います。
将来のミサワホームグループを支えるのはみなさんです。皆さんのご活躍を期待しております。
■(株)アキュラホーム 代表取締役社長 宮沢俊哉氏
皆さん、本日は入社おめでとうございます。アキュラグループ全従業員を代表して、心から歓迎の意を表したいと思います。先ほどお渡しした木の手づくりの辞令は、家づくりをしている会社として、つくることに対する思いを持っていただければと思い、自らカンナを削り、真心をこめてつくりました。私からの匠の心を受け取って下さい。当社では、人財の財は財産の財と呼び、”住まいづくりは人づくり”であると考えています。
今年度は、5,974名のエントリーの中、116名が選ばれました。数ある企業の中から、当社を選んでいただいたことを心より感謝いたします。今年は様々な可能性にチャレンジするということで、アキュラホームでは初めてとなるロボットの採用や、昨年より開始している外国人の採用も大幅に拡大して行い、ロボット1名とベトナム国籍の方36名に入社いただいています。ロボットは昨年夏よりインターンシップを開始し、呼び込み業務などを主に担当し、この度入社する運びとなりました。外国人の採用では、グローバルな視点に立ち、住まいや暮らしについて考えたり、社内活性化、国際交流などを目的としています。
我々は常に住まい手のことを考え、単なる家づくりではなく”豊かな暮らし”を提案していく企業です。ハウスメーカーとしてだけではなく、工務店、匠職人、建築家や海外の家づくりなどの英知を結集させ、いいところを学び、取り入れる会社です。偏見を持たず、すべてのものに可能性を見出し、豊かな暮らしを追求しているのです。
また、幸せな住まいづくりをお客様に提供していくためには、まずは社員とその家族が幸せでなければならないと常々話しています。仕事にやりがいを持ち、人生に生きがいを持ちながら、切磋琢磨していただきたいと思います。
私もトライ&エラーの繰りかえしで学び、成長してきました。皆さんの若いパワーで失敗を恐れずチャレンジをしていただきたいと思います。そしてミッション、ビジョンである“人々の暮らしを豊かにする”という、日本そして世界にも誇れるような豊かな暮らしができる住まいづくりを行いたいと考えています。
皆様が加わり、大いに活躍されることを期待しています。