(独)都市再生機構(UR都市機構)は、(株)AsMama(横浜市中区、代表取締役・CEO:甲田恵子氏)と提携し、「共助による子育て支援」の仕組みを導入。25日よりスタートした。
「多様な世代が生き生きと暮らし続けられる住まい・まち(ミクストコミュニティ)」の実現を目指し、2016年9月に「子育て支援サービスの提供、地域における共助の推進、および地域のコミュニティ形成に資する一体的な取り組み」を行なう事業者を募集。AsMamaの取り組みを選定した。
AsMamaでは、コミュニティサイト「子育てシェア」(登録・手数料無料、登録者約4万2,500人)を通じ、顔見知り同士、安価な価格で送迎や託児といった子育て支援を相互利用できるサービスを提供(送迎・託児の場合は1時間当たり500~700 円)。全支援者に対し、賠償責任保険も適用されようにしている。支援者がいない場合は、同社が認定する「ママサポーター」(託児およびコミュニケーション研修受講者、現在全国で600人)に依頼することも可能。ママサポーターは、同サイトの広報活動やイベント運営なども行なう。
これまで新築分譲マンションの付加価値サービスなどでの提供はあったものの、既存の賃貸住宅やコミュニティに同社の仕組みを継続的に取り込むのは今回が初。
UR賃貸住宅を拠点に、子育て世代・多世代交流イベントの開催、「ママサポーター」募集説明会・子育て支援者勉強会の開催、専用コミュニティサイトの設営・運営を行なっていく。月2回の地域交流会や月1回の団地交流会を通じて、子育て支援の依頼ができる顔見知りを増やしていくほか、UR賃貸住宅入居者に限定したコミュニティサイトを通じ、子育て支援の依頼・受注が容易にできるようにしていく。同サイトには団地周辺地域の「子育てシェア」登録者(ママサポーター)も含める。また、UR賃貸住宅入居者の10世帯に1人を新たにママサポーターにしていきたい考え。
今回は、ファミリー世帯に人気の高い、横浜市の港北ニュータウン内の「メゾンふじのき台」(横浜市都筑区、総戸数456戸、1989~90年築)にて実施。まずは、口コミによる同サービスの周知を図るため、周辺拠点を活用しながら毎月4,000~5,000人へのチラシ配布等を行なっていく予定。
実施期間は2019年12月までを予定。UR都市機構ウェルフェア総合戦略部ウェルフェア戦略企画チームチームリーダー・古賀夏子氏は「地域に根付かせるためには3年という期間が必要と考えた。年ごとに入居者が知り合う、参加する、継続するといった動きを生み、当社の業務期間が終わっても入居者等によって自立的に継続されるようコミュニティを形成していきたい。実績や反響を見て、横展開も視野に入れている」と話した。